プログラミング手法のオブジェクト指向を小学生にもわかるように説明します。

プログラミングは言語を覚えるだけじゃなく、その時に最も優れている考え方で構築します。

その考え方がオブジェクト指向という考え方です。

ちょっとややこしいというか、なかなか覚えにくいというか、わかりずらいんです。

そこで、オブジェクト指向プログラミングを小学生にもわかるように説明するよ。

オブジェクト指向ってなに?

「オブジェクト指向は、プログラムを作るときの考え方の一つだよ。世の中のものを『オブジェクト』という箱に入れて考えてみて。

例えば、『犬』というオブジェクトを考えてみよう:

1. 特徴(データ):
   – 名前
   – 年齢
   – 色

2. できること(機能):
   – 吠える
   – 走る
   – 寝る

これらの特徴とできることを一つの『犬』という箱(オブジェクト)にまとめるんだ。

そして、『柴犬』や『トイプードル』など、いろんな種類の犬を作るときは、この『犬』の箱を元にして新しい箱を作ることができるよ。

このように、似たようなものをまとめて考えたり、新しいものを簡単に作ったりできるのが、オブジェクト指向の良いところなんだ。

プログラムを書くときも、この考え方を使うと、整理されていて分かりやすいプログラムが作れるんだよ。

この説明は、オブジェクト指向の基本的な概念(オブジェクト、属性、メソッド、継承)を、犬という身近な例を使って簡単に説明しています。

まだ、わかりにくいですよね。

では、プログラミング言語のPythonを使って説明してみるよ

pythonでオブジェクト指向という方法でプログラミングしてみた

ちょっとpythonを使って、簡単な内容のプログラムを作ってみたよ。

class Dog:
    def __init__(self, name, age, color):
        self.name = name
        self.age = age
        self.color = color
   
    def bark(self):
        print(f”{self.name}が吠えました:ワン!ワン!”)
   
    def run(self):
        print(f”{self.name}が走っています!”)
   
    def sleep(self):
        print(f”{self.name}は寝ています。Zzz...”)

# 犬のオブジェクトを作る
my_dog = Dog(“ポチ”, 3, “茶色”)

# 犬の特徴を見る
print(f”名前: {my_dog.name}”)
print(f”年齢: {my_dog.age}歳”)
print(f”色: {my_dog.color}”)

# 犬にできることをやってもらう
my_dog.bark()
my_dog.run()
my_dog.sleep()

もうひとつプログラムを作ってみよう。

“`python
class Dog:
    def __init__(self, name, age, color):
        self.name = name
        self.age = age
        self.color = color
   
    def bark(self):
        print(f”{self.name}が吠えました:ワン!ワン!”)
   
    def run(self):
        print(f”{self.name}が走っています!”)
   
    def sleep(self):
        print(f”{self.name}は寝ています。Zzz...”)

# 犬のオブジェクトを作る
my_dog = Dog(“ポチ”, 3, “茶色”)

# 犬の特徴を見る
print(f”名前: {my_dog.name}”)
print(f”年齢: {my_dog.age}歳”)
print(f”色: {my_dog.color}”)

# 犬にできることをやってもらう
my_dog.bark()
my_dog.run()
my_dog.sleep()
“`

このプログラムを実行すると、次のような出力が得られます:

“`
名前: ポチ
年齢: 3歳
色: 茶色
ポチが吠えました:ワン!ワン!
ポチが走っています!
ポチは寝ています。Zzz…
“`

説明:

1. `class Dog:` で、「犬」というオブジェクトの設計図(クラス)を作ります。

2. `__init__` は、新しい犬を作るときに呼ばれる特別な関数です。名前、年齢、色を設定します。

3. `bark()`, `run()`, `sleep()` は犬ができることを表す関数(メソッド)です。

4. `my_dog = Dog(“ポチ”, 3, “茶色”)` で、実際の犬(オブジェクト)を作ります。

5. `my_dog.name` のように、犬の特徴(属性)を見ることができます。

6. `my_dog.bark()` のように、犬にできることをやってもらえます。

このプログラムは、オブジェクト指向の基本的な概念を示しています。

犬という「オブジェクト」があり、その特徴(属性)とできること(メソッド)がまとまっています。

これにより、プログラムが整理され、理解しやすくなります。

どうでしょう?

少しは掴めたかな?

なかなか難しよね。

こんなややっこし考え方なのに、どうしてこの考え方でプログラミングするのでしょうか

どうしてオブジェクト指向というプログラミング手法が考えられたのか

できるだけわかりやすいように説明しますね。

「料理を作る」ことに例えてオブジェクト指向を考えてみましょう:

1. レシピ本(クラス):
   オブジェクト指向では、「クラス」というものを作ります。

 これは料理のレシピ本のようなものです。

 例えば、「カレーのレシピ」というクラスがあるとします。

2. 実際の料理(オブジェクト):
   レシピを使って実際に作った料理が「オブジェクト」です。

 同じレシピ(クラス)から、少しずつ違う味の複数のカレー(オブジェクト)を作ることができます。

3. 材料と調理手順(属性とメソッド):
   レシピには材料(属性)と調理手順(メソッド)が書かれています。

 カレーの場合、材料(属性)は肉、野菜、スパイスなど。

 調理手順(メソッド)は「切る」「炒める」「煮込む」などです。

4. アレンジ(継承):
   基本のカレーレシピを少し変えて、「ビーフカレー」や「野菜カレー」のレシピを作ることができます。 

 これが「継承」という考え方です。

5. 協力して料理(カプセル化):
   友達と一緒に料理するとき、「あなたは野菜を切って」「私はお肉を炒めるね」と分担しますよね。

 それぞれがどうやって切るか、どうやって炒めるかは、その人に任せます。

 これが「カプセル化」という考え方です。

6. 同じ言葉でも料理によって違う(ポリモーフィズム):
   「切る」という言葉でも、野菜を切るのと肉を切るのとでは少し違いますよね。

 これが「ポリモーフィズム」という考え方です。

 同じ名前の操作でも、対象によって少し違う動きをします。

オブジェクト指向プログラミングは、このように「料理を作る」ことに似ています。

レシピ(クラス)を作り、それを使って実際の料理(オブジェクト)を作ります。

材料(属性)と調理手順(メソッド)をまとめて考え、基本のレシピをアレンジ(継承)したり、友達と協力して(カプセル化)料理を作ったりします。

この方法を使うと、大きな料理(プログラム)でも、整理されていて分かりやすく、みんなで協力して作ることができるんです。

どうでしたか?

一度で理解できるものではないですが、この例を覚えておくと理解できるようになるよ。

ぜひプログラミングするときは、オブジェクト指向を意識して作ってみてね